漫画版「十角館の殺人」衝撃的な一行で全てがひっくり返る

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漫画版「十角館の殺人」衝撃的な一行で全てがひっくり返る

こんにちは、ケセラです。

累計100万部を超える人気ミステリー小説である「十角館の殺人」の漫画版がアフタヌーンで連載され、コミック版が発売になりました。このニュースを聞いて……

『え、どうやって!?』

原作の小説を読んだある方は同意してくださると思いますが、コミカライズされると聞いて、とてもとても驚きました。「どうやって?」この一言につきます。綾辻行人さんの「十角館の殺人」は、館」シリーズの第一作で日本ミステリーの傑作と言われながらも、これまで映像化されたことがありません。それは、本作の謎を解く大事な部分が映像化不可能だからです。

綾辻さんもツイッターで、以前こんなことを呟いてらっしゃいました。

漫画化ということは、絵になるんですよね……。あれをどう描くんですか?

「十角館の殺人」のあらすじ

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島に大学生7人が訪れる。彼らはお互いをエラリイ、ルルウ、アガサ、ヴァン、カー、ポウ、オルツィと、ミステリー作家の名前で呼び合っている、ミステリー研究会のメンバー。しかし、その島は、半年前に凄絶な殺人事件があった場所。この館を建てた建築家・中村青司と妻、そして使用人夫婦が何者かに殺され、青司の屋敷、通称青屋敷は全焼、4人は死体で発見された。犯人は、行方不明の庭師と思われたが、庭師の消息も分からず生存者もいないため、全貌は謎に包まれたまま。そんな島にやってきた学生たちを待ちうける新たな連続殺人。

一方、島に行かなかったミステリー研究会のメンバーのもとには、中村青司から「お前たちが殺した千織は私の娘だった」という謎めいた脅迫状が送られてきていた―。

綾辻 行人さんのプロフィール
1960年京都府生まれ。『十角館の殺人』はデビュー作です。1992年に『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。「館」シリーズという一連の長編は、現代本格ミステリを牽引しつづけています。

一行でひっくり返る衝撃

島と本土の両方で、謎解きや事件が起きて、物語が進んでいきます。そして、「十角館の殺人」の謎の肝は、叙述トリックにあります。叙述トリックとは、小説において文章の仕掛けによって、作者が読者を騙し読者のミスリードを誘う手法です。

Toko point「十角館の殺人」においてもまんまと騙されて、ラストの衝撃的な一行で、ひっくり返ります。そして、必ずや、前に戻って読み直しますよ。

でも、それは小説の文章だからこそ騙されるわけで、絵や映像になったら謎ではなくなってしまうはず。コミック化した時にその部分をどう描くのか大変興味深いです。

漫画版「十角館の殺人」

1巻が発売されたので読みましたが、やはり面白いですね!原作を読んでるのに、これからどうなっていくのかワクワクします。コミック化ができるなら、映像化もできるのでは?……というのはまだ気が早いでしょうか。映像化して欲しいような、して欲しくないような……。やはり、映像化されたら映画館で観たいですね。まずは、コミックのラストがどう描かれるのか、楽しみにしたいと思います。