映画『閉鎖病棟－それぞれの朝－』あらすじ・感想｜動画配信まとめ

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2019年11月に公開された、帚木蓬生の山本周五郎賞受賞作を実写化したヒューマンドラマ、映画『閉鎖病棟－それぞれの朝－』が動画配信サービスでも観られるようになりました。

この記事では、映画『閉鎖病棟－それぞれの朝－』のあらすじと感想や見どころ、視聴できる動画配信サービスについてまとめます。

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映画「閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー」
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映画「閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー」

予告動画

映画「閉鎖病棟－それぞれの朝－」のスタッフ・キャスト

【監督・脚本】平山秀幸
【出演】笑福亭鶴瓶(梶木秀丸)、綾野剛(チュウさん)、小松菜奈(島崎由紀)、高橋和也(大谷)、木野花(石田サナエ)、渋川清彦(重宗)、小林聡美(井波)、坂東龍汰(丸井昭八)、平岩紙(キモ姉)、綾田俊樹(ムラカミ)

映画「閉鎖病棟－それぞれの朝－」あらすじ

妻と母親を殺した罪で死刑になるはずだった元死刑囚の秀丸（笑福亭鶴瓶）。死刑執行が失敗して生き長らえてしまった。彼が入院する精神病院には、様々な理由で入院している患者たちがいた。普通のサラリーマンだったが幻聴に悩まされるチュウさん（綾野剛）、麻薬中毒のヤクザの重宗（渋川清彦）……。彼らは家族や世間から疎まれ、閉鎖されたその病院で暮らしている。

そんなある日、心を閉ざした少女、由紀（小松菜奈）が病院に連れて来られる。由紀は突然屋上へ駆け上がり、秀丸の目の前で飛び降りてしまった。由紀は義父からDVを受け、乱暴されて妊娠していた。幸い命は助かったが流産してしまう。

そんな由紀は、迎えに来た義父によって家に連れ戻されてしまう。由紀は必至に母親に助けを求めるが、母親は由紀を罵倒し出てけと由紀を突き放す。再び義父に乱暴されそうになるが何とか逃げ出した由紀は、秀丸たちがいる病院へと戻ってくる。

そして由紀は秀丸たちとの生活で少しずつ笑顔を取り戻していく。一方、薬物中毒の重宗は、病院内でもいつも乱暴な言動で問題を起こしていた。そしてついに重宗が凄惨な事件を起こしてー。

感想：最後に生きる光をもたらすのは、人とのつながり

原作者の帚木蓬生さんは、自身が精神科医ということがあり、精神病院に入院している登場人物たちが抱えている心の傷とその背負っている過去が、とても細やかにリアルに設定されています。重くて辛くて決して明るくない話だけど、主演の鶴瓶さん、そして綾野剛さん、小松菜奈さんの演技が素晴らしくて、どのキャラクターの気持ちも痛いほど伝わってきました。

鶴瓶さんが「役者」としてスクリーンに立つと、普段のバラエティの鶴瓶さんとは全く違うのがいつも印象的でしたが、本作でもその魅力を存分に発揮されています。先日、「A-Studio」に樹木希林さんが出演された回の再放送をしていましたが、樹木希林さんが「この人（鶴瓶さん）が同性じゃなくてよかった」とおっしゃっていました。同性だったら全部役をもってかれちゃうから、と。本作でも秀丸が背負っている苦しみや生き場のない悲しみが伝わってくる演技に圧倒されました。

しんどいシーンが多く見るのが辛かったけど、ラストは希望を感じられる終わり方でとてもよかったです。誰と出逢うか、どこでつながるか。人とのつながりや優しさが、人が生きる支えになるのだと感じられる作品です。