辻村深月「朝が来る」あらすじ・感想:映画化情報も

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こんにちは、ケセラです。

6月に公開予定だった辻村深月さん原作の映画『朝が来る』が、コロナ禍の影響で公開延期になってしまいました。

主演に永作博美さん、夫役に井浦新さんと、キャストもピッタリ!と楽しみにしていた映画なので、とても残念ですが、公開まで楽しみに待つことにしたいと思います。

そこで、この記事では『朝が来る』のあらすじや見どころをご紹介します。

更新情報

映画『朝が来る』の公開初日が、10月23日(金)に決まりました!さらに、カンヌ国際映画祭公式作品【CANNES 2020】にも選出されたそうです!楽しみですね。

辻村深月『朝が来る』:二人の母の物語

『朝が来る』のあらすじ

長く辛い不妊治療に取り組むも子どもを授かることができなかった栗原佐都子と夫の清和。特別養子縁組で男の子を迎え入れることに。特別養子縁組とは、何らかの事情で生みの親が育てることができない子どもを養子として迎え入れ、戸籍上も子どもは夫婦の実子として記載される制度である。それから6年。佐都子たち夫婦は、引き取った男の子を朝斗と名付け平穏に暮らしていた。そんなある日、朝斗の生みの親である片岡ひかりを名のる女が「子どもを返してほしい」と訪ねてくる。佐都子は、朝斗を引き取るとき、当時中学生だったひかりに一度だけ会ったことがある。しかし、訪ねてきた女は、ひかりの面影がない別人のように見えてー。

二人の母親の葛藤と希望

物語の冒頭は、謎の女性が栗原家を訪ねて来て「この女性は本当は誰?何が目的?」というミステリーで始まります。

そして、第二章では、佐都子と清和が不妊治療を経て朝斗を迎え入れるまでが、第三章では、中学生のひかりが朝斗を産んでから栗原家を訪ねるまでの人生が、第四章でひかりが栗原家を訪ねた1か月後、佐都子とひかり、二人の母親が何を思い考え、どんな答えを出すのかが丹念に描かれています。

いつも辻村作品を読むと、次はどうなるんだろうとページを捲る手が早くなります。しかし、本作「朝が来る」に関しては違いました。自分の子どもを産めなかった母親と、自分の子どもを手放さなければならなかった母親。特に、第二章の佐都子達夫婦の不妊治療の話は、読んでいてページを捲るのが辛くなりました。すごく重いテーマを扱っている本作ですが、最後には文字通り希望の光が二人を照らしてくれてよかったなと思いました。

映画『朝が来る』作品情報

予告動画

スタッフ・キャスト

【監督・脚本】河瀨直美
【共同脚本】髙橋泉
【出演】永作博美(栗原佐都子)、井浦新(栗原清和)、蒔田彩珠(片倉ひかり)、浅田美代子(浅見静恵)他

誰しもが誰かの「子」であり、「母」から生まれてきた事実を思えば、この物語の根幹で心揺さぶられる感情があるだろう。
そこには、この世界を美しいと想える、無垢な魂が見た、世界の始まりがある。

(河瀬直美監督コメント 映画『朝が来る』公式ホームページより)

ケセラ

主人公の佐都子役は、『八日目の蝉』で、愛人の子を誘拐して育てる役を演じた永作博美さんですね。また違う母親役を見せてくれそうでとても楽しみです。

辻村深月「朝が来る」関連情報のまとめ

映画公開日は、10月23日に決まったそうです。今のうちに原作を読み直しておくというのもいいかなと思います。

この記事で紹介した『朝が来る』(小説版)はこちらです。